目で先を促すと。
『初めてのデート。・・・誘われた時は真樹さんの言うとおりになりそうだと。思惑通りにこの人と・・・結婚するのだなと・・・それが良いとか悪いとか、あなたを騙しているとか、そんな事を考える余裕は有りませんでした。』
『デートの日は何を見たのか、どこへ行ったのか、うろ覚えでした。』
『その夜、彼女に呼び出され抱かれました。彼女は、あなたとのデートを詳しく話すように言いました。今のあなたの様に根掘り葉掘り聞きたい様子で、私を責めながら寝物語をさせられました。』
真樹が私と同じようにした。それを聞いて複雑な思いがした。
「彼女の責め・・・どんな責めだ。」
話が脱線するかもしれないと思いながら聞かずには居られません。
『玩具を使うのは何時ものことでしたが、その日は・・・し、縛られました。』
二人はレズSMまでしていたのです。
『テーブルに括られて・・身動きが取れない私を何度も絶頂手前まで追い詰め、焦らされました。逝きたくても逝けない辛さ、逝かせて貰うために何でもする約束をしてしまいました。』
『次のデートであなたに口付けを許すことを命令されました、あなたがその気になるように、自分から誘えと。』
漸くあの日の妻の行動に合点がいきました。
あの日2回目のデートで箱根へドライブに行きました。
大涌谷、小涌谷・・登山鉄道・・・温泉卵・・・走馬灯の様に巡っていきますが、一つだけ引っ掛かっていた事が有ったのです。
帰りの高速のパーキングで渋滞を避け一息付いていたときに、車の中でアメリカン・ドッグと焼きそばで腹ごしらえをしたのですが。
妻は青海苔が唇に付いていると、私の唇ギリギリまで顔を寄せ取ってくれました。普段恥ずかしそうにしている妻がその日は大胆な行動をしたのです。
妻の息が頬に掛かり、ドギマギしていると、指をしゃぶり自分の唾液で濡らして海苔をこそぎ落したのです。
指をしゃぶる妻の姿に欲情し、身体が私の方へ寄りかかって来たのを幸いと、妻を抱き寄せ口唇にムシャぶり付いたのでした。
怒られるかな?嫌われるかな?戦々恐々だったが、妻は何も言わず、瞼をそっと閉じたので今度は優しくキスを交わしたのです。
あれが真樹の命令だったとは・・・自分の馬鹿さ加減に情けなくなります。
私の心情に構わず妻の話が続きます。
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