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【like an angel of the devil】(7)~円の場合~

「ねぇ」
 円はマスターの唇からホープスーパーライトを取り上げる。
  
 「ん?」
 「・・・・どうして抱いたの?」
 「そうだなぁ、強いて言えば・・・・・・君が求めているから、俺が抱きたいから」
 「・・・・私が?・・・求めている?」
 「・・・訂正。・・・俺が抱きたいだけか・・・」
 マスターはそう答えると煙草に火を付けて深く吸い込む。
 吐き出した煙は白い筋になり、窓の外に消えて行く。
 窓の外は白々と明かりが拡がっていた。
 午前4時・・・
 マスターがクローゼットの扉を開けた。
 下段の引き出しから真新しいシーツを取り出し、円に手渡す。
 「シャワーを浴びて来る。取り替えておいてくれ。」
 
 「・・・・本当にもう男の人って・・・」
 肌を合わせると男は皆、この女はもう俺のモノ、と思うのかしら?
 遠慮が無くなるモノらしい。
 仕方が無くシーツを拡げる。だって、汗臭いシーツは厭だから。
 浴室からシャワーの音が微かに聞こえる。
 身体に纏う汗が気になる。
 (あ~私も早く浴びたい。)
 ドアに手を掛けていた。音も無く開け中に素早く入り込む。
 マスターは髪の毛をシャンプーしている。
 そっと近づく。目を瞑っているから私に気が付かない。
 マスターはこちらに背を向け立ったままシャンプーしている。
 髪の毛を掻き回す度に身体が揺れる。
 マスターのオチン○ンも揺れる。
 (ふふっ、男の人のって・・・何か間抜け!)
 キュぅ
 「え?なんだ?」
 マスターが慌てる。
 そりゃあ、大事な息子が・・
 ギュぅ・・・
 「おゎ」
 握った手に力を込める。もう片方の手を添える。
 マスターの亀頭を包むようにニギニギする。
 茎の部分は絞る様に刺激を与え、亀頭は触れるか触れないかの微妙なタッチで摩る。
 「こ、こら!」
 ボディーソープを手の平に掬いマスターの男に塗す。
 滑りの良くなった胴を上下に扱く。
「ひぁ」
 シャワーの湯が頭上から降って来る。泡まみれの湯が澄んだ湯に代わって行く。
 シャワーのノズルが向きを変え私の頭から全身に掛けられる。
 逃れようとする私をノズルは外さない。
 「ちょっ、やめて、もうヤメ」
 湯の奔流は止まり顎が掴まれた。上向きにされた途端にマスターの分厚い唇が降って来る。
 「んんっん」
 
 チャポ~ン。
 浴槽は畳み1畳分は有る。二人が入っても少し余裕が有る。
 円は背中をマスターに預け寛ぐ。
 円の首筋をマスターの舌が這う。
 「あぁあん、あんあん」
 円の声にエコーが掛かっている。
 
 「お腹空いたろう?」
 風呂から上がったマスターが冷蔵庫を開けて、円に言う。
 「うん」
 
 ジュゥー、パチパチ
 油の爆ぜる音が響く。フライパンにはベーコンが敷かれている。
 マスターはアルコールランプの火を付ける。
 フラスコの水が小さな気泡を湛え揺らいでいる。
  「何個?」
 卵の数を聞かれたのだ。
 「1個」
 ジジュウ・・・ 卵の焼ける匂い。
 マスターはスプーンでベーコンの油を掬い卵の黄身に掛ける。何度も何度も。
 「マスターったら、ここでもマーロウなのね?」
 「このやり方しか知らなくてね。」
 フラスコの湯がロートに吸い込まれて行く。
 全てが上がりきった。マスターは竹のへらで軽く掻き回す。
 アルコールランプを脇にどかし蓋をして火を消す。消した後一度蓋を開け直ぐに閉める。
 ロートのコーヒーがフィルターを通してフラスコに降りて来た。
 
 「運んで。」
 マスターが2枚の皿を円に差し出す。
 コーヒーのマグはマスターが運ぶ。
 シルクスクリーンの下がテーブル代りの床。
 床に直置きの皿が2枚とマグ
 「どうぞ」
 そう言うとマスターはコーヒーを口に含んだ。
 「やっぱり、ベーコンエッグはこの作り方に限る。」
 マスターの言葉に円が反応する。
 「朝食は何時もこれなの?」
 「ああ、同じだ。」
 「偶には別の食べ物を食べたいと思はないの?」
 「俺は臆病でね。変ると怖いんだ。」
 笑いながらマスターが答える。
 「1人で居るのも?」
 「そう。俺には女性を抱く事は出来ても、女性を愛する事は出来ない。フレンドにはなれても恋人・夫婦にはなれないよ。」
 「寂しくない?」
 「淋しいさ。・・・だから人肌が恋しいんだ。」
 「・・・・どうするの?私を?」
 「どうもしない。これからも今まで通り。」
 「・・・逃がした魚は大きいわよ。」
 「また、釣るさ。」
 「ふ~ん。来るものは拒まず去るモノは追わず・・・・か。」 
 
 円が一口食べる。カリカリのベーコンにサニーサイドアップ
 
 身繕いをした円が立ち上がる。
 窓際でホープスーパーライトを咥えるマスターに近づく。
 煙草を取り上げ口づけする。
 「帰ります。」
 そう告げると円は玄関に向かって足を進める。
 マスターは円を見ずに、紫煙を吐き出す。
 
 円が立ち止まる。振り返ると、スクリーンのモンローがスカートの裾を押さえている。
 「・・・鍵・・・カギよ・」
 マスターの手が振られる。
 ガチャン  目測を誤った鍵が玄関のドアに当たり落ちる。
「電話するわ。」
言い残して円が立ち去る。
 
 円は結婚し退職した。3人の友人と中々逢えない。
 何時しかテレビ塔の近くのマンションのドアを開けて中に入っていた。
 モンローが微笑む。
 アイリッシュ・ウィスキーの酒精を解き放つ。
 
 携帯が鳴る。
 「後1分」
 急いで玄関に向かう。
 着いたと同時に玄関のドアが開く。
 円が囁く。
 【ようこそ。like an angel of the devilへ。】


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