回想録 ~二人の玲子~ 15

 『あなた、今夜は帰れません。出版社との打ち合わせが長引くので先生の所へ泊めて頂きます。』
 [なんだって・・・玲子。お前がすることなのか?打ち合わせ?]
 『あなた第1条よ、あなたに異議は言えないわよ。』
 [・・・何言っている、第4条と第5条で異議を挟めるだろう。]
 『・・・ええ、でも私はあなたに訴えていません。お仕事ですもの、それに秘書の仕事って先生の代理だから、先生に有利なように交渉しなくちゃイケないの・・・私も同意しているの。じゃあね、編集長がが呼んでいるわ。』
 [あ、オイ。せめて編集長という奴と話をさせろ。]
 『・・・もう、しょうがないわね。ちょっと待って。』
 玲子が誰かを呼んでいるらしい。
 「もしもし、中澤と申します。玲子さんのご主人様ですか?申し訳ありません、編集の仕事に時間の感覚が無いとは言え、深夜まで奥様を引き止めて・・・ええ、先生はここには居りません、ではなるべく早く終わらせるように致します。」
 さして悪いとも思っていない様子なのに言葉だけは丁寧だ。
 本当にアイツは一緒じゃないのか?
 「もしもし、ああ先生?田中です。すみません玲子の携帯に繋がらないので、先生の自宅の番号に・・え?・・・玲子は出版社ですか?こんな時間に?・・・連絡を取りたいので住所か番号を・・・はい、そうですか・・・判りました電話してみます。」

 急いで掛け直してみる。これで玲子が居ればアイツとは別な事は証明できる。
 「はい、月刊『陶芸』編集部です。・・ああ、それならお見えになっています。少々お待ちください。」

 『ハァハァ、なによあなた。何かあったの?急用って?』
 「あ、うん。明日から2泊の日程で研修がある。さっき言うのを忘れていたから・・」
 『・・・どこ?』
 「伊豆だよ。」
 『どこに泊まるの?』
 「会社の研修所だ。番号は・・・土曜の夜には帰る。」
 『わかりました。あなた、気をつけてね。』


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